工業用塗料
工業用塗料部門では工業製品製造ライン向けの塗料、設備を取り扱っております。工場によって違うライン・工程に合わせたご提案をさせていただいています。
御社ラインのレベルUPに、最適なご提案をさせていただきます。
ユーザーのVOC削減活動に寄与できました
ユーザーの工場内で「使用している有機溶剤の排出量の削減」をテーマとしてご相談をいただきました。
弊社は上塗塗料を納入(25%)、A社が上塗塗料を納入(35%)、B社が下塗り塗料と洗浄シンナーを納入(40%)していました。
「VOC対策で排出溶剤の量を削減できないか?」とのご要望がありました。
弊社の提案内容
上塗り塗料はエンドユーザーの指定品(色だけでなく品種指定)が多く、ユーザーの判断での変更が困難なため、下塗り塗料を水系塗料に変更することにより、目標値(20%)のクリアーは可能と考える。
理由
下塗り塗料を水系に変更することにより
①下塗り塗料の中に含まれる溶剤の量=約30%
②希釈用溶剤=下塗り塗料の約50%使用(一部洗浄に使用)
上記①+②がゼロとなるため塗装工場で使用している全溶剤量(大気中に揮散、及び廃溶剤)の20~25%削減が可能となる。
現行下塗り塗料と代替が可能な水系下塗り塗料の選定条件
- 被塗物=鋳物製品
- 塗装仕様
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従来使用塗料 | 変更後 | 備考 | |
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下塗り塗料 | アルキット系溶剤型プライマー | 水系プライマー | エアースプレー塗装 |
上塗り塗料 エンドユーザーの指示または使用環境により選定 |
・アクリルラッカー塗料 ・2液型ウレタン塗料 ・フタル酸塗料 ・2液エポキシ塗料 ・模様塗料 |
- 要求事項
上塗り塗料が多種のためオールマイティーな上塗り適性が必要である密着性、耐食性、耐水性後の2次密着性が現行と比較して劣らないこと
- 塗装方法は エアースプレーによる
- 乾燥方法は 常乾又は強制乾燥60℃×20分以上の条件で3種のプライマーに上記の各種上塗り塗料と組み合わせたテストピースを作成し、各項目についてコンテストのうえ決定をした。
各プライマーの単膜の試験では3種のプライマーに大差はなかったが上塗り塗装した複合塗膜で耐水試験後の密着性試験(上塗りと下塗りの層間密着)で大きく差が生じた。
結果
アルクアプライマー(カナヱ塗料)が結果良好のため採用された。塗装方法もドラム缶よりポンプで直接エアースプレーガンに供給出来る方式が採用されました。