建築用塗料
建物の塗装に必要な塗料・道具など総て扱っております。最近、消費者の方にニーズの高い、水性ウレタン・シリコン樹脂塗料から自然塗料まで取り揃えておりますので、お問合せ下さい。
工業用塗料
工業用塗料部門では工業製品製造ライン向けの塗料、設備を取り扱っております。工場によって違うライン・工程に合わせたご提案をさせていただいています。
自動車補修用塗料
自動車修理・補修の業界は、塗料だけでなく、新しく便利な商品が、どんどん発売されます。お客様の大切な車をすばやく綺麗に直すために、役立つ情報を発信します。
看板資材
看板用塗料や材料だけでなく、カッティングシート加工・インクジェット出力なども承っております。小さな事でもお問合せください。
遮熱というスタンス。
CO2削減テクノロジー塗料
社会のエコ意識が年々高まる中、環境保全への取り組みは今や特別なことではなく、もはや「当たり前」のこととなりました。企業の社会的責任にも高い注目が集まり、業界や業種を問わず、ほとんどの企業が何らかのかたちで環境保全。活動に取り組んでいます。
「同じ取引をするなら、地球にやさしい企業がいい」「エコに積極的な企業は、時代に合ったビジネスができる」
社会では、このような意識も根付きはじめています。そう、エコが企業価値の向上につながる、そんな時代が到来したのです。
今世紀最大の社会問題と言われる地球温暖化。主に石油などの化石燃料の大量消費によって発生したCO2は、熱を吸収する性質が強い「温室効果ガス」と呼ばれています。
この温室効果ガスが年々増加する一方で、森林破壊などによりCO2の吸収が追いつかず、地球全体の気温が上昇し続けていると言われています。これにより、平均海面水位の上昇や異常気象、自然生態系、さらには人間の健康への影響が心配されています。
そして、私たちが直面するもうひとつ の環境問題が、都心部のヒートアイランド現象。ヒートアイランド現象とは、都心部の気温が郊外よりも高くなる現象のこと。エアコンや自動車、工場などから排出される人工排熱や、コンクリートやアスファルトなどによる地表面の人工化によって、蓄熱されることが大きな原因とされています。都市内外の気温差は年間を通じてありますが、特に風のない夜間はこの差が大きく、また夏よりも冬の方が差が大きくなる傾向にあります。その気温差は、ときには5℃以上になることも。これらの地球環境問題に向けて、国内外ではさまざまな取り組みが進められているのです。
世界の共通問題として環境問題への取り組みがかたちとなったのが、記憶にも新しい京都議定書の採択。日本では-6%、アメリカは-7%、EU諸国は-8%(1990年比)というように、各国単位で)温室効果ガス排出量の削減数値目標を設定し、同時に、国を問わず地球規模で削減目標を達成するための仕組み(京都メカニズム)が導入されました。
また、各国でカーボンオフセットやグリーン購入などの取り組みが積極的に行われ、エコ先進諸国であるEU諸国では環境法や環境税の導入をいち早く実施。また、国によってばらつきはあるものの、環境対策全般の専門家である環境カウンセラーや環境コンサルタントを制度化する国々も登場し始めました。このように、世界中でさまざまな環境活動が実施されており、今後もますます高いレベルでの取り組みが求められています。
日本においても、環境問題に関する意 識はかつてない高まりを見せています。政府や自治体では、循環型社会の構築に向けた取り組みやグリーン購入法、チームマイナス6%の推進などが実施され、生活者の間でも、マイバッグやマイ箸の持参、ゴミの分別、省エネ商品への買い換えなど暮らしに密着したエコ活動が幅広く浸透しています。
また、業種を問わずさまざまな企業で植樹活動やゴミゼロ運動、リサイクルシステムの導入、エコ型商品やサービスの開発など、積極的な取り組みが行われています。こうした背景の中、企業にとっては「いかに環境問題に貢献しているか」が問われる時代。経済活動によって生み出された環境破壊は、経済活動と環境活動の両輪で修復されることが求められているのです。
エコとビジネスの両立は、企業にとって非常に大きなテーマのひとつ。産業社会の一員であるかぎり、企業の社会的責任という意味でも環境問題への貢献は欠かすことができません。なかでも、大量のCO2や排熱などを生み出す工場にとって、環境への配慮はイメージおよび価値向上の大きな一助となるはず。
このような観点からも、今、日本中のさまざまな工場でCO2削減への取り組みが行われています。そんな中、大きな注目を集めているのが、遮熱塗料を使った環境貢献。工場建物や敷地内のアスファルトに塗装することで、ヒートアイランド対策はもちろん、空調設備によるCO2排出量を減らすことができるのです。空調による消費電力量が削減できれば、電力コストもカット。現場で働くスタッフも、美しく快適な職場で業務に取り組むことができます。
室内の温度を上昇させるのは、主に太陽熱や外気温の働き。しかし、太陽の角度や風の強さ、屋根の素材・色によってその温度上昇率は変わってきます。
また、機械や電気製品の稼働率や人・モノの多さ、換気やエアコンなども温度を左右する大きな要因に。このように複雑な条件が絡み合い、室内の温度が決定されるのです。
ここで言う遮熱とは、太陽の光を反射させて屋根や壁の蓄熱を抑える働きのこと。太陽の光エネルギーは、屋根や壁に当たって熱エネルギーへと変化し、部材そのものの温度を上昇させます。屋根や壁から熱が伝わると、室内の温度も次第に上がっていきます。遮熱塗料はこのメカニズムに注目したもので、太陽光を多く反射することで部材の温度上昇を最小限に抑制します。(図1参照)
このような働きから、遮熱塗料にはさまざまな効果が期待できます。まず、部材の蓄熱を抑えることで、地球温暖化やヒートアイランド対策にも貢献。さらに、室内温度を下げることで省エネやコストダウンを実現し、同時にCO2排出量の削減にもつながります。
太陽の光エネルギーは、約50%が赤外線、約47%が可視光、残りの3%は紫外線から成り立っています。遮熱塗料が果たす役割は、太陽光による赤外線を効率よく反射させること。右のグラフ(図2)は、ほぼ同じ色の従来塗料と遮熱塗料の日射反射率を領域ごとに比較したものです。
日射反射率とは、太陽の光エネルギーをどれぐらい反射するかを表す指標のこと。この数値が大きいほど、遮熱性能が高いことを意味しています。比較図(図1)からもわかるとおり、遮熱塗料はより多くの赤外線を反射するため、その分の熱エネルギーの吸収を抑えることができ、室内の温度上昇を防ぐ効果があると実証されています。
遮熱シミュレーション※1は、日本ペイントが特許※2を取得した遮熱効果予測ソフト。工場の敷地面積や建物内のモノの多さなど、一定の条件を入力するだけで、さまざまな室温変動の要素を綿密に計算し、実際に工場の温度やコストがどの程度下がるのかをシミュレーションすることが可能です。これは、あくまで単純化したモデルにおいて近似的に予測するものですが、同じ条件下での遮熱塗料の有り無しを検討する上では、じゅうぶん参考にしていただけます。詳細は、当社Webサイトでご確認ください。
遮熱シミュレーションの結果をwebに打ち込むことでサーモグラフィーを通したように視覚化する簡易グラフィックシミュレーションを見ることができます。
※簡易的なシミュレーションのため、数値結果が実際と異なる場合がございます。また、効果を一切保証するものではございません。
サーモアイシリーズでは、従来の遮熱塗料よりも遮熱効果を高めるため、下塗りにも高い反射性能を付与しています。また、上塗りには、新たな技術「赤外線透過混色」を採用。上塗りの反射性能をさらに向上させただけでなく、上塗り層で反射できない赤外線はなるべく吸収させずに透過させることで、下塗りの反射性能を最大限に発揮します。上塗り、下塗りの塗膜全体で遮熱効果を発揮することで、日射反射率を向上させています。
下塗りにも反射性能を有することでサーモアイシリーズは高い日射反射率を3工程で実現することを可能にしました。工程数を減少させることで、工期を軽減し、コストの削減に貢献します。
サーモアイシリーズは、屋根用・壁用をラインナップしております。ご希望やご予算に合わせて、それぞれグレードの異なる上塗り塗料をご用意しております。また、用途に応じた遮熱下塗り塗料の豊富な商品群にてお客様のご要望にお応えします。
サーモアイシリーズは、建物の屋根・壁部分はもちろん、建物敷地内のコンクリートやアスファルトの路面に塗装することが可能なサーモアイロードWもラインアップ。
お施主さまが快適で心地よく過ごせる上、塗装することで、見た目の美しさもアップ、地域との調和にもつながります。
遮熱塗料の効果には、色の明るさが大きく影響します。右のグラフは、色の明るさと日射反射率の関係を表したもの。従来塗料と遮熱塗料の日射反射率(遮熱効果)の差は、濃い色ほど大きくなるものの、日射反射率そのものは淡い色の方が高くなることがわかります。場合によっては、濃い色の遮熱塗料よりも、淡い色の従来塗料の方が日射反射率が高くなることがあるので、色選びと性能発揮には深い関係があります。
色選びのコツは、塗り替え前よりも日射反射率が高くなるような色を選ぶこと。最大の遮熱性能を発揮するには淡彩色の遮熱塗料で塗り替えることをおすすめします。また、色選びでは、周辺地域との調和を重視することも大切。地域住民に与える印象や地域景観との調和、遮熱性能をバランス良く考慮することが大きなポイントになります。
Answer
同じような効果があるように見えますが、意味合いは別のものです。この違いは、熱エネルギーへの考え方でわかります。太陽の光エネルギーは、例えば、屋根に当たると熱エネルギーへ変化し、屋根の温度を上昇させます。この熱が家の中まで伝わり、室内の温度が高くなっていきます。
断熱材とは、熱エネルギーが通りにくい素材のこと。この素材を厚くすればするほど、室内に流れる熱エネルギーを小さくできます。つまり、屋根からの熱を室内に伝わりにくくするのが、断熱の特徴です。一方、太陽の光エネルギーを反射して、屋根の温度上昇を妨げるのが高日射反射率塗料です。高日射反射率塗料は、太陽光が熱エネルギーに変わる前に、塗膜部分でその大半を反射。屋根が温まるのを未然に防ぎ、室内の温度上昇も防ぐことができるのです。さらに、太陽の光が熱へ変化することを抑える効果があるので、地球温暖化やヒートアイランド対策に貢献できるのです。
Answer
例えば、遮熱塗料で屋根を塗り替えても、屋根や室内の温度は常に一定に下がるわけではありません。室内の温度を上昇させるのは、主に屋根から伝わる太陽熱。断熱材のない構造の建物(工場や倉庫など)では、遮熱塗料が室内環境の改善に有効だといえます。しかし、太陽の角度や風の強さ、屋根の素材・色、換気やエアコンによって温度上昇率は変化します。機械や電気製品などがあれば、その使用エネルギー分が熱エネルギーとなって室内に放出されます。つまり、機械や電気製品を稼働させるほど、室内の温度は高くなるのです。また、同じ建物でも室内にモノ(物体)がたくさんある場合と何もない場合で、室内温度に差が出ます。これは、モノが熱エネルギーを溜め込む性質によるもの。室内が空っぽの場合、室内に入った熱エネルギーがすぐに室温に反映するため、ピーク室温が非常に高くなります。逆に、室内にモノが多い場合、これらのモノが熱エネルギーを溜め込み、少しずつ冷めていくため、ピーク室温は下がり、その下がり方がゆっくりになる傾向にあります。このような条件で、室内温度は左右されているのです。
Answer
日本ペイントの遮熱塗料「サーモアイシリーズ」は、マンションやビル、工場、戸建住宅、アスファルト、公園の遊具、体育館、集会所、飼育施設、公共施設、商業施設、レジャー施設など、様々な場所に塗ることができます。また、総合塗料メーカーの強みを生かし、船舶や電車向けなど様々な塗料分野でも、日本ペイントの遮熱塗料は活躍しています。より多くの企業や自治体が遮熱塗料を取り入れ、遮熱の範囲がますます拡大することで、地域全体が地球温暖化やヒートアイランド対策に貢献することが可能。快適で過ごしやすく、エコにも配慮した新しい街づくりが実現できるのです。